ホームへ もくじ          10
イヌ科イヌ属の家族と暮らす

写真
  「イイコ」の本心が知りたい

大事件がきっかけでスピンクがガードドッグ(番犬)になってしまったとたん、もともとおっとりしていた性格まで変わってしまったように見えました。

スピンクは、興奮しやすいキューティーと違って、どんなイヌ属ともうまくつき合え、気が合うコとは上手に遊び、合わないとすーーーっと距離を置くことができました。サミッシブでやられやすいキューティーがガウガウされたら、間に割って入ってトラブルを回避。ドッグランでも何の心配もなく見ていられる性格でした。私の側にも「このコは大丈夫」という思いがありました。

「シット」「ダウン」「ステイ」(オスワリ・フセ・マテ)が完璧だというコはよくいます。でも、トリーツやオモチャ、触ってもらえる、などイイコトがあるからやる場合は「ただの芸」になってしまいます。肝心なのは、本人がやりたくない場面でも同じようにやれるかどうかです。

ボールや枝、石、オヤツ、ご飯など「自分のもの」にしたら放さないものがある。
爪切り、耳掃除、ブラッシング、足ふき、シャンプー、ドライなど、どうしても嫌がってやらせないことがある。
特定の相手または場面で、威嚇や吠えがあったり、興奮して指示が聞けなくなる。
など、ひとつでもあったら問題です。他が全て完璧でも、です。

写真スピンクは、トレーニングではかなりできました。声を出して指示しなくても、ハンドシグナルだけで動けました。トリーツやオモチャでは反応しない事も多いのですが、賞賛されたり、注目されたりすることが大好きなので、本人としてはしっかりとご褒美を受け取っていたわけです。だから、自分がご褒美を受け取れない場面では指示を聞かない、というようになりました。

私がその時知りたかった事は、「どうやってスピンクに指示を聞かせるか」ではありませんでした。「どうして指示を聞かなくなったのか、スピンクはどう思っているのか」「イイコ」の本心が知りたかったのです。このころの私は、大きな問題があるのはキューティーの方だと思い込んでいました。そんな時、友人が「ある人」のことを教えてくれました。その人は、私のモヤモヤを見事に晴らしてくれたのです。続く→

Copyright © 2011 save-wan-nyan.com All rights reserved.