スピンクを引き取る
生まれて初めてのイヌ科イヌ属との出会いは、幼稚園に入る前。相手は、祖父の家にいたラフ・コリーのジュリーでした。
温厚を絵に描いたような甘い祖父。唯一厳しく叱ったのは、私が動物たちの扱いを間違えた時でした。
動物たちとの付き合いの原点を作ってくれた祖父に、今も感謝しています。
実家には常に「普通以上」に動物たちがいましたが、オトナになって実家を出たあとは、東京の住宅事情や自分の甲斐性の関係もあり、実家から連れて出たネコ属たちとの生活が長く続きました。
が、我が家。ネコ属は、増えることはあっても減ることはなく、保護ッコも増え、病気のコも来て、ついに東京脱出。
住環境が良くなったのを機に、ついにイヌ科イヌ属の里親になり、さらに里親探しにまで手を広げてしまって……今に至ります。
スピンクとの出会いは、里親探しの掲示板でした。保護犬の引き出しを手伝っていた友人から「1ヶ月間全然問い合わせのないコがいる」と聞いて、一時預かりを申し出たのです。
そして、その掲示板のUP主とやりとりをしているうち、引き取りを決めました。詳しい経緯は『スピンク日記』にある通りです。
スピンクは、生後4ヶ月半、体重10kgで我が家に来ました。久しぶりに子犬を育てることになった私は、引き取りを決めてからありとあらゆる飼育書を読みました。「社会化」がいかに大切かを説いたものが多く、この時点で焦ったことを覚えています。
スピンクは引き取り時にやっと1回目のワクチンが終わっているという状態で、「2回目、3回目のワクチン終了まで散歩はおあずけ」などとのんびりしたことを言っていたら、散歩ができるのが生後7ヶ月以降になってしまうからです。
そこで考えたのは、ご近所の方に協力してもらうことでした。 続く→
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